あいおいニッセイ同和損保 タフビズグローバルPL(海外PL保険)

海外PL保険は必要か

海外PL保険は、輸出した製品が日本国外で事故を起こし、製造・販売した会社が損害賠償責任を負ったときに備える保険です。必要になる場面は、大きく3つあります。輸出先の訴訟環境、取引先からの要請、そして国内PL保険との守備範囲の違いです。

Litigation

輸出先の訴訟環境と北米リスク

海外の製品事故は、日本とは違うルールと金額感で争われます。

海外で製品事故が起きると、まず現地の販売会社が訴えられるのが一般的です。日本のメーカーが直接訴えられることもあります。

訴状や召喚状が届いてから、通常20日以内に裁判所へ答弁書(訴答)を出さないと、そのまま敗訴の判決が出てしまいます。文書が届いたら、すぐに保険会社へ連絡する必要があります。

北米は、高額な賠償金が課される可能性が高い地域です。米国の製造物責任訴訟では、損害賠償金を上回る弁護士報酬が発生することも珍しくありません。北米向けの輸出がある場合は、より高い支払限度額をご検討ください。

懲罰的賠償金

加害者の行為が強い非難に値する場合に、本来の損害の補填に上乗せして支払いを命じられる賠償金です。本来の賠償金の2倍、3倍といった額になることがあります。なお、この保険では懲罰的賠償金は補償の対象外です。

労災の被災者からの請求

米国では、労働災害の被災者は勤務先から労働者災害補償を受けつつ、機械のメーカーなど第三者に責任を追及する傾向が強いとされています。産業機械や設備を輸出する会社は、とくに意識しておきたい点です。

弁護士費用の重さ

損害賠償金の額以上の弁護士報酬が発生することは珍しくありません。この保険では、争訟費用も支払限度額の範囲内(内枠)で支払います。

Business Requirements

取引先から保険の加入や支払限度額を求められたとき

海外の販売店や取引先から、賠償責任保険への加入や、支払限度額の指定を求められることがあります。

タフビズグローバルPLは、取引先(海外の販売業者など)からの要請に対応するため、国際的に広く通用する英文約款を使っています。求められやすい条件と、この商品での対応は次のとおりです。

取引先から求められることタフビズグローバルPLでの対応
支払限度額の指定1事故・保険期間中で5千万円〜5億円、または50万〜500万米ドルの6段階から選べます。これを超える金額は、定型化されたこの商品ではなく海外PL保険での検討になります。
取引先を被保険者に加えること貴社が承認した海外の販売業者は、名前を書かなくても被保険者になります。国内の下請製造・加工業者や輸出商社は、特約で10社まで追加できます。
英文での補償内容の確認約款は英文で、保険の対象となる製品も英文で特定して保険条件明細書に記載します。

海外の販売業者は自動的に被保険者

貴社が承認した海外の販売業者は、名前を書かなくても包括的に被保険者になります。販売業者として行う通常業務に限ります。販売業者自身の管理方法に問題があった事故や、販売業者の施設内で起きた事故は対象外です。

国内の協力会社は10社まで追加

国内の下請製造・加工業者や輸出商社は、追加被保険者特約で10社まで被保険者に追加できます(会社名の記載が必要です。保険料は割増になります)。貴社のために行った生産物・部品・作業に限ります。

取引先との契約で求められる責任の範囲や金額を超える部分、法令で被保険者への追加が禁じられている場合は、追加被保険者の補償は適用されません。契約書の保険条項は、お見積もりの際にあわせて確認します。

Contract Clauses

売買契約書のPL条項・hold harmless条項の扱い

契約で引き受けた責任は、保険の対象にならない部分があります。

欧米の売買契約書には、hold harmless条項(ホールドハームレス条項)が入ることがあります。相手方を免責にする、つまり相手方の責任を肩代わりする条項です。

この保険では、契約や合意によって引き受けた責任は補償の対象外です。肩代わりした責任も同じ扱いです。ただし、契約や合意がなくても負う損害賠償責任は対象になります。

取引先から示された契約書にPL条項や補償条項がある場合は、署名の前に内容をご確認ください。お見積もりの際に、保険で対応できる範囲をあわせて確認します。

Domestic PL

国内PL保険で海外の事故は補償されるか

国内PL保険(和文の生産物賠償責任保険)に入っていても、海外の事故に備えられるとは限りません。

国内の賠償責任保険の適用地域は、原則として日本国内です。海外のリスクは原則として引き受けません。その国の保険業法による規制、事故対応のためのクレームエージェント(損害調査代理店)の手配、損害賠償や税制に関する法制度の違いなど、解決すべき問題が多いためです。

輸出品(間接輸出を含みます)など海外のリスクは、海外PL保険で引き受ける取扱いです。現在の契約の補償地域は、保険証券でご確認ください。

Who Needs It

直接輸出していない会社も対象です

部品・素材のメーカーも、完成品とともに製品が海外へ渡ります。

タフビズグローバルPLは、日本国内から海外へ輸出・販売される生産物を扱う、日本国内の製造業者や輸出商社などが対象です。直接輸出していなくても、完成品メーカーの製品になって結果として生産物が海外に流通する可能性がある会社も対象になります。

  • 自社ブランドの製品を海外の販売店へ輸出している製造業
  • 商社を通じて製品を海外へ販売している製造業
  • 完成品メーカーに部品を納めている下請製造業者
  • 取引先のブランドで販売される製品を製造しているOEM製造業者
  • 国内メーカーの製品を海外へ輸出している輸出商社

海外で製造・加工・組立を行う海外の事業者(現地法人など)は、この保険の契約対象になりません。現地で営業する保険会社で手配する必要があります。

FAQ

よくあるご質問

海外PL保険は必要ですか?輸出額が小さくても必要ですか?
輸出額が小さくても、製品が海外で事故を起こせば、製造・販売した会社が損害賠償を求められることがあります。まず現地の販売会社が訴えられるのが一般的ですが、日本のメーカーが直接訴えられることもあります。米国の製造物責任訴訟では、損害賠償金を上回る弁護士報酬が発生することも珍しくありません。この保険は対象製品の輸出額が50億円以下の会社が対象で、輸出額の少ない会社も契約できます。ただし、保険料には仕向地と支払限度額に応じた下限があります。
海外の販売店が訴えられた場合も補償されますか?
貴社が承認した海外の販売業者は自動的に被保険者になるため、貴社の製品について販売業者として行う通常業務の範囲で補償の対象になります。販売業者自身の管理方法に問題があった事故や、販売業者の施設内で起きた事故は対象外です。
国内PL保険に入っていれば、海外の事故も補償されますか?
原則として補償されません。国内の賠償責任保険の適用地域は原則として日本国内で、輸出品(間接輸出を含みます)など海外のリスクは海外PL保険で引き受ける取扱いです。現在の契約の補償地域は保険証券でご確認ください。違いは「国内PL保険との違い」の表にまとめています。
輸出先がアジアだけでも必要ですか?
この保険の適用地域は「日本を除く全世界」です。仕向地は北米、欧州・豪州、その他の地域に分けて申告し、保険料の算出に使います。北米向けがなくても加入できます。
海外の現地法人も対象にできますか?
海外で製造・加工・組立を行う海外の事業者は対象になりません。現地で営業する保険会社で手配する必要があります。
日本国内で販売した製品が、お客様によって海外に持ち出されて事故を起こした場合は?
貴社が日本国内で販売した対象製品でも、日本国外で起きた事故は支払いの対象になります。ただし、その事故に関する訴訟が日本国内または保険適用地域内で提起された場合に限ります。
海外の販売店から、追加被保険者にしてほしいと言われました。
貴社が承認した海外の販売業者は、包括追加被保険者特約(海外販売人)が自動でセットされるため、名前を書かなくても被保険者になります。対象は、貴社の製品について販売業者として行う通常業務に限ります。取引先との契約で求められる責任の範囲や金額を超える部分は対象外です。契約書の保険条項は、お見積もりの際にお知らせください。
取引先から保険への加入を求められています。何を準備すればよいですか?
取引先が求めている支払限度額、被保険者に加えるべき会社、契約書の保険条項をお知らせください。海外の販売業者は自動的に被保険者になり、国内の協力会社は10社まで追加できます。求められた条件がこの商品の範囲を超える場合は、海外PL保険(定型外の引受)での検討になります。

引受保険会社:あいおいニッセイ同和損害保険株式会社/取扱代理店:那由他保険テクノロジーズ株式会社
「タフビズグローバルPL」は海外生産物賠償責任保険(海外PL保険)定型プランのペットネームです。本ページは「タフビズグローバルPL」の概要を説明したものです。ご契約にあたっては必ずパンフレット・重要事項説明書をご確認ください。

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