Glossary
用語集
労災上乗せ保険の検討中に出てくる用語を、実務で必要な範囲に絞って短く解説します。
- 労災上乗せ保険
- 従業員の業務上のケガ・病気に対し、政府労災の給付に上乗せして保険金を支払う民間の任意保険の総称。任意労災とも呼ばれます。
- 業務災害補償保険
- 労災上乗せ保険の商品名として広く使われる名称。引受保険会社により「業務災害総合保険」「労働災害総合保険」などの名称もあります。
- 政府労災(労災保険)
- 労働者災害補償保険法にもとづく公的保険。従業員を1人でも雇用する事業主は原則として加入義務があります。給付は法定の範囲に限られます。
- 法定外補償
- 政府労災の法定給付とは別に、会社が独自に(多くは保険に加入して)行う上乗せの補償。死亡・後遺障害・入通院・休業などに対する定額給付が典型です。
- 使用者賠償責任
- 労災について会社が安全配慮義務違反などを理由に負う損害賠償責任。これをカバーする保険・補償条項を使用者賠償責任保険(EL保険)と呼びます。
- 雇用慣行賠償責任
- パワハラ・セクハラ・不当解雇・差別的取扱いなど雇用上の行為を理由とする損害賠償責任。EPL(Employment Practices Liability)とも呼ばれ、特約でカバーする商品があります。
- 安全配慮義務
- 労働者が生命・身体等の安全を確保しつつ労働できるよう、使用者が必要な配慮をする義務。労働契約法5条に明文の定めがあります。違反すれば損害賠償責任の根拠になります。
- 給付基礎日額
- 政府労災の給付額を計算する基礎となる1日あたりの賃金額。原則として事故直前3か月の賃金をもとに算定されます。
- 休業(補償)給付
- 労災による休業4日目以降に政府労災から支給される給付。給付基礎日額の6割で、特別支給金の2割と合わせて計8割が上限です。
- 特別支給金
- 政府労災の本体給付に上乗せして支給される給付金。休業の場合は給付基礎日額の2割。損害賠償額の算定では控除されないと解されています。
- 逸失利益
- 労災がなければ将来得られたはずの収入。死亡・後遺障害の損害賠償額の中心的な項目で、慰謝料とともに政府労災ではカバーされない部分です。
- 無記名式(包括契約)
- 従業員を1人ずつ記名せず、全従業員を包括して補償の対象とする契約方式。入退社の届出が不要で、パート・アルバイトも自動的に含まれるのが一般的です。
- 災害補償規定
- 業務災害時の弔慰金・見舞金など、会社が従業員に約束する補償を定めた社内規定。上乗せ保険はその支払い原資として使われます。
- 経営事項審査(経審)
- 公共工事の入札参加に必要な建設業者の審査。社会性等(W点)の「労働福祉の状況」で、要件を満たす法定外労働災害補償制度への加入が加点評価されます。
- 特別加入
- 労働者ではない中小事業主・一人親方などが、政府労災に任意で加入できる制度。役員・事業主本人の労災の土台になります。
- メリット制
- 労災の発生状況に応じて政府労災の保険料率が増減する仕組み。労災が多いと政府労災の保険料も上がるため、予防と上乗せ補償はセットで考える意味があります。
- 争訟費用
- 損害賠償請求への対応で生じる弁護士費用・訴訟費用など。責任が認められなかった場合でも発生します。使用者賠償・雇用慣行賠償の補償対象に含まれるのが一般的です。
- 支払限度額
- 引受保険会社が支払う保険金の上限。使用者賠償では「1名あたり」「1事故あたり」で設定するのが一般的で、判例水準を踏まえた設定が重要です。
※ 各用語の解説は一般的な整理であり、個別の商品・法令の解釈は契約資料・原典をご確認ください。
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