
Products/Completed Operationsは、米国型CGL・英文COIの文脈で、引渡し後の製品または完了後の仕事から生じる第三者の身体障害・財物損壊責任を検討する区分です。COIのProducts - Comp/Op AggregateはEach OccurrenceやGeneral Aggregateと別に読みます。記載だけで補償や取引先要求の充足を確定せず、証券、約款、endorsement、英文契約へ照合します。
Summaryこの記事のポイント
- Products/Completed Operationsは、米国型CGL・英文COIで、引渡し後の製品と完了後の仕事から生じる第三者賠償を検討する区分です。
- ProductsとCompleted Operationsは原因で分かれ、該当性は
your product・your work等の現行証券定義と事実関係へ戻します。 - Products - Comp/Op Aggregateは、General AggregateやEach Occurrenceと別枠で、相互に代替しません。
- COIは補償の証拠書類で、証券を変更・拡張せず、記載だけで要求充足やAdditional Insuredは確定しません。
- 差戻し前に、英文契約、指定様式、COI、証券、declarations、約款、endorsementを一枚で照合します。
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Products/Completed OperationsをCOI上の区分として読む
Products/Completed Operationsは、米国型のCommercial General Liability(CGL)と、その内容を伝える証明書であるACORD 25の上で目にする用語です。New York State Department of Financial Servicesが掲載する「ACORD 25 (2025/12)」を見ると、Commercial General Liabilityの区画にEach Occurrence、General Aggregate、Products - Comp/Op Aggが別々の欄として並んでいます。つまりProducts/Completed Operationsは、少なくとも同様式では、CGLの中でproducts-completed operations hazardに対応するaggregateを別欄で確認する構成だと読み取れます。
ここで押さえておきたいのは、COIそのものは補償の証拠にすぎないという点です。同じDFSの「Certificates of Insurance」は、certificateがproperty/casualty coverageのevidenceであってpolicyやbinderを含まず、証券の補償を変更・拡張できないと説明しています。ACORD 25の様式にも、証明書は保有者へ権利を付与せず、表示された保険を変更しない旨の注意書きが置かれています。したがってProducts - Comp/Op欄に数値が入っていても、それは現在の補償や取引先要求の充足を約束するものではありません。
また、Products/Completed Operationsを全世界共通の独立した商品名や、CGLへ常に自動で付く補償と決めつけないことも大切です。あくまで米国型CGLとその証明書の文脈で使われる区分であり、日本のPL保険や他国の証券がそのまま同じ欄を持つとは限りません。COIで語を見つけたら、まずどの原本に戻して確かめるかを決めてから読み進めます。COIの一般的な読み方は海外取引先向けの英文保険証明書の記事でも整理しており、本稿はその中のProducts/Completed Operations区分に絞って照合します。
次の対応表は、まず用語を事故時点・主な原因・まず見る原本で並べ、頭の中の地図を作るためのものです。
| 用語 | 事故時点 | 主な原因 | まず見る原本 |
|---|---|---|---|
| Products | 製品の引渡し後・自社施設外 | 製造・販売・輸入した製品 | 証券のyour product定義 |
| Completed Operations | 仕事の完了・放棄後 | 据付・施工・保守等の仕事 | 証券のyour work定義 |
| Products/Completed Operations | 上記二つをまとめた場面 | 製品と完了後の仕事の双方 | 証券・declarations |
| Products - Comp/Op Aggregate | 保険期間を通じた合算 | 上記hazardによる賠償の合計 | declarations・COI限度額欄 |
| Ongoing Operations | 作業・引渡しの前や途中 | 進行中の作業に伴う責任 | 証券本体・endorsement |
語の意味がずれていたり、原本が手元にないときは、証券とdeclarationsをブローカーまたは保険者へ確認し、どの定義を採用するかを先に固定します。
ProductsとCompleted Operationsを原因で分ける
Products/Completed Operationsは一語のように見えますが、原因で二つに分かれます。IRMIの用語解説「products-completed operations」は、これをgeneral liabilityで通常扱われるhazardの一つとし、自社施設の外で、製品または完了・放棄後の仕事から生じる責任と説明しています。前半のProductsは、自社が製造・販売・輸入した製品や組込部品が引き渡された後に第三者へ与えた損害に対応する側面です。後半のCompleted Operationsは、据付・施工・保守といった仕事が完了または放棄された後に生じた損害に対応する側面です。
この区別を狭く固定しないことも大切です。Productsを製品事故だけ、Completed Operationsを建設工事だけと決めてしまうと、実際の事実関係とずれます。据付・試運転を伴う機械の輸出のように、製品と仕事の双方が絡む取引では、どちらの側面で捉えるかが事故の原因と証券定義によって変わります。該当性は営業の印象ではなく、証券のyour product・your workの定義文と、いつ・どこで・何が原因で起きたかという事実へ戻して判断します。
あわせて注意したいのは、この区分が対象とするのは第三者の身体障害・財物損壊への賠償責任であり、自社製品や自社作業そのものの修理・再施工、契約不適合、性能不足、回収・交換費用、純粋経済損失や逸失利益、罰金までを表示だけで含むとは読めない点です。製品回収の考え方はPL・リコール保険の解説記事、請負に伴う賠償の考え方は請負業者賠償責任保険の記事で扱っており、Products/Completed Operationsとは守備範囲が違います。
次の比較表は、二つの側面を対象事物・引渡しや完了・判定事実・確認書類で並べたものです。事故例ではなく判定に使う事実で分け、補償可否は断定しません。
| 区分 | 対象となる事物 | 引渡し・完了 | 判定に使う事実 | 確認書類 |
|---|---|---|---|---|
| Products | 製造・販売・輸入した製品、組込部品 | 製品の引渡し・占有移転 | 引渡日、流通経路、事故発生地 | 証券の製品定義、出荷・売買記録 |
| Completed Operations | 据付・施工・保守等の仕事の結果 | 仕事の完了・放棄 | 完成・検収・現場退出の事実 | 証券の仕事定義、契約・検収書類 |
どちらの側面かで迷う取引は、証券定義と事実の対応を法務および保険者へ確認し、判定の根拠を記録に残してから次の照合へ進みます。
Ongoing Operationsとの境界を時間軸で確認する
Products/Completed Operationsと対になる概念がOngoing Operationsです。前者が引渡し後・完了後を見るのに対し、後者は作業が進行中の段階を見ます。据付や施工を伴う取引では、同じ現場でも時間の経過に沿ってongoingからcompletedへ性格が移り、どの時点で切り替わるかが賠償の枠組みに関わります。COIやendorsementでAdditional Insuredを求められるときも、ongoing operationsとcompleted operationsのどちらを指すかで必要な文言が変わります。
この境界を単一の日付で自動判定しないことが肝心です。検収日、引渡日、仮使用日、現場退出日のいずれか一つだけを根拠に「もう完了」と決めると、証券の定義とずれることがあります。仕事の完了は、完成・放棄・部分引渡しといった概念を含めて証券本文で確認する事項であり、契約書上の日付と証券定義の両方を突き合わせて考えます。試運転や仮使用の段階は、進行中とみるか完了後とみるかが取引ごとに変わりやすい局面です。
時間軸を一つの表に落とすと、どの局面でどの原本を見るかが整理できます。契約締結、搬入・作業中、試運転・仮使用、検収・引渡し、完了後を、ongoing/completedの確認点、契約上の日付、証券定義で並べます。表は判定の入口にすぎず、単一の欄だけで結論を出すためのものではありません。
| 局面 | ongoing/completedの確認点 | 契約上の日付 | 証券定義 |
|---|---|---|---|
| 契約締結 | 作業開始前で、対象期間を確認 | 契約日 | 担保開始・対象作業 |
| 搬入・作業中 | 進行中の作業でongoing側 | 着工・作業期間 | ongoing operationsの範囲 |
| 試運転・仮使用 | ongoing/completedが割れやすい | 試運転・仮使用の合意日 | 完成・使用の定義 |
| 検収・引渡し | completedへ移る節目 | 検収日・引渡日 | your workの完了要件 |
| 完了後 | completed operations側 | 完了・放棄の時点 | completed operations hazard |
局面の判定が割れるときは、契約上の日付と証券の完了定義を保険者・現地法務へ確認し、どの局面として扱うかを記録してからAdditional Insuredや限度額の議論に入ります。
Products - Comp/Op Aggregateを他の限度額と分ける
限度額の照合では、名前の似た欄を混同しないことが出発点です。ACORD 25のCommercial General Liability区画には、Each Occurrence、General Aggregate、Products - Comp/Op Aggが別欄で並びます。Each Occurrenceは一事故あたりの上限、General Aggregateは保険期間を通じた総枠、Products - Comp/Op Aggregateはproducts-completed operations hazardに起因する賠償に適用される合算枠です。三つは役割が違い、互いの代わりにはなりません。
IRMIの解説「How the Limits Apply in the CGL Policy」は、ISO CGLの文脈でGeneral AggregateとProducts-Completed Operations Aggregateを分け、後者がproducts-completed operations hazardに起因する身体障害・財物損壊の損害賠償に適用されると整理しています。ただしこれはISO CGLという特定の枠組みの説明であり、すべてのCGL、すべての国、すべての証券へ一般化はできません。証券がどのバージョンの約款に拠っているかで、枠の当てはめ方が変わることがあります。
もう一点、COIに表示された数値を残存額や最低支払額、全事故の上限と読み替えないことも大切です。ACORD 25には、表示された限度額が支払済みの請求によって減っている旨の注意が置かれています。つまりCOI上の額はその時点の証券記載であり、現在使える残りの枠を保証しません。契約が求める限度額を満たすかどうかは、declarationsと保険者確認まで戻して判断します。
次の限度額表は、四つの項目を表す範囲・COI欄・契約要求・確認事項で分けたものです。金額例は作らず、どこを見て何を確かめるかだけを示します。
| 限度額項目 | 表す範囲 | COI欄 | 契約要求との関係 | 確認事項 |
|---|---|---|---|---|
| Each Occurrence | 一事故あたりの上限 | EACH OCCURRENCE | 事故単位の要求額 | declarationsの一致 |
| General Aggregate | 期間を通じた総枠 | GENERAL AGGREGATE | 総額要求の一部 | 適用範囲と残存 |
| Products - Comp/Op Aggregate | 製品・完了後の仕事の合算枠 | PRODUCTS - COMP/OP AGG | 製品・完了後要求 | hazard対象と残存 |
| Umbrella/Excess | 基礎証券の上乗せ | UMBRELLA LIAB / EXCESS | 上乗せ要求額 | 基礎証券との連動 |
取引先の要求額がEach Occurrence、General Aggregate、Products - Comp/Op Aggregateのどの欄に対するものかを先に特定します。そのうえで、該当欄の残存枠と適用条件をdeclarations・約款で確かめ、保険者・ブローカーの確認を得てから取引先へ回答します。
COIの表示を現行証券とendorsementへ戻す
COIは一枚で多くの情報を伝えますが、確定の場ではありません。DFSの説明どおり、証明書は補償の証拠であって証券を変更・拡張できないため、被保険者名や保険者、policy number、保険期間、CGLのbasis、限度額、対象地域、Products/Completed Operationsの表示、除外・endorsement、残存aggregateのそれぞれを、対応する原本へ戻して確かめます。COIの数値やチェック欄、remarksだけで補償範囲を確定しないという姿勢が土台になります。
特に注意したいのは、CGLがoccurrence basisかclaims-made basisかという点です。ACORD 25にはbasisを示すチェック欄があり、どちらかで事故の捉え方が変わります。またAdditional InsuredやSubrogation Waiver、Primary and Noncontributoryは、COIに表示があっても証券条項またはendorsementの裏付けを要し得ます。表示を見たら、対応するendorsement本文を取り寄せて内容を確認します。
残存aggregateについては、COIの限度額欄が現時点の残りを示すとは限りません。前述のとおり表示額は支払済み請求で減り得るため、契約が一定額の残存を求める場合は保険者確認が必要になります。ACORDが運営する公式のForms Portalは様式の検索・提供を担うポータルであり、そこにProducts - Comp/Op欄の解説がある前提では書けません。欄の意味はDFS掲載のACORD 25を根拠に読み、内容の裏付けは証券と保険者に求めます。
次の照合表は、確認項目ごとに戻す原本や確認先を割り振ったものです。COIで見る欄と、確定のために戻す先を分けて管理します。
| 確認項目 | COIでの表示 | 戻す原本・確認先 |
|---|---|---|
| 被保険者名 | INSURED欄 | 証券・declarations |
| 保険者 | INSURER(S) AFFORDING欄 | 証券・declarations |
| policy number | POLICY NUMBER欄 | 証券・declarations |
| 保険期間 | POLICY EFF/EXP欄 | 証券・declarations |
| CGLのbasis | occurrence/claims-madeチェック | 約款・declarations |
| 限度額 | LIMITS各欄 | declarations・保険者確認 |
| 対象地域 | remarks等 | 約款・endorsement |
| Products/Completed Operations | PRODUCTS - COMP/OP AGG欄 | declarations・約款 |
| 除外・endorsement | remarks・添付 | endorsement本文 |
| 残存aggregate | 表示限度額 | 保険者確認 |
空欄や表示の食い違いは、被保険者側のブローカーまたは保険者へ戻し、対応する証券条項・endorsementの提出を依頼してから次の要求照合に進みます。
取引先要求の追加被保険者と継続期間を別に確認する
海外の取引先は、COIの限度額だけでなく、Additional Insured、Primary and Noncontributory、Waiver of Subrogation、事前通知、completed operationsの継続期間、証明書様式などを英文契約で個別に求めることがあります。これらは限度額とは別の論点で、COIの表示だけで充足を確定できません。契約文言を一つずつ拾い、対応するendorsementや証券条項の有無まで確認します。
とりわけAdditional Insuredは、ongoing operations向けとcompleted operations向けを同じものとして扱わないことが肝心です。作業中の責任を対象とする追加被保険者条項と、完了後の責任を対象とする条項は別で、契約がどちらを求めるかで必要なendorsementが変わります。completed operationsの追加被保険者や、完了後何年という継続期間の要求は、証券本体とendorsement文言を保険者・ブローカー・現地法務へ確認して初めて可否が見えます。
証明書様式の指定にも注意します。取引先が独自のCOI様式やremarks文言を指定してくることがあり、これは限度額の問題とは別に管理します。要求を項目別に分解し、どの契約文言に対応し、どのCOI欄やremarksで示され、どの原本で裏付け、どこへ確認するかを一覧にしておくと、差戻しの原因を切り分けやすくなります。
| 要求項目 | 契約文言 | COI欄・remarks | 必要な原本 | 確認先 |
|---|---|---|---|---|
| Additional Insured(ongoing operations) | 作業中の追加被保険者条項 | ADDL INSRチェック・remarks | 該当endorsement | 保険者・ブローカー |
| Additional Insured(completed operations) | 完了後の追加被保険者条項 | remarks | completed operations用endorsement | 保険者・現地法務 |
| Primary and Noncontributory | 優先・非分担条項 | remarks | 該当endorsement | 保険者・ブローカー |
| Waiver of Subrogation | 代位求償放棄条項 | SUBR WVDチェック・remarks | 該当endorsement | 保険者 |
| 通知 | 解約・変更の事前通知 | CANCELLATION欄・remarks | 証券・endorsement | 保険者・ブローカー |
| completed operationsの継続期間 | 完了後○年の維持条項 | remarks | 証券・更新条件 | 保険者・現地法務 |
| 証明書様式 | 指定様式・文言 | 様式全体 | 取引先指定様式 | 取引先・ブローカー |
要求の一つでも裏付けが取れないときは、対応するendorsementや条項をブローカー経由で保険者へ確認し、可否と条件を書面で得てから回答します。日本の海外PL保険で米国取引先の要求に臨む場合の考え方は海外PL保険と対象国の記事もあわせて参照します。
差戻し前に契約・COI・証券を一枚で照合する
ここまでの確認は、最後に一枚の管理表へ集約すると全体像が見えます。管理表には取引先要求、COI表示、証券・endorsementと、その差分を置きます。続けて担当、修正可否、回答文書、期限を並べると、どの要求のどの部分が満たされ、どこが未確認かが見えます。差戻しの多くは、限度額不足だけでなく、空欄、basisの相違、Additional Insuredの種別違い、continued periodの未確認といった細部から生じます。
この管理表は、社内の法務、総務・財務、リスク管理、海外営業が同じ一枚を見て動くための道具です。修正可否は自社だけで決められず、保険者・ブローカーへ確認する項目が多く含まれます。回答文書には、確認済みの根拠と未確認の残件を分けて記し、期限に間に合わない項目は代替案とあわせて取引先へ相談します。COIの空欄や不一致を放置したまま様式だけ整えても、後日の食い違いにつながりかねません。
そして最後まで、法律判断、英文契約の解釈、事故該当性、補償可否、限度額充足、追加被保険者の権利、証券変更、保険金支払を自社で代行しないという線を保ちます。判断材料をそろえて論点を整理するところまでが実務の役割で、専門的な判断は保険者・ブローカー・弁護士へ委ねます。差戻しへの回答は、確定した事実と未確定の確認先を明確に分けて返すことが、次のやり取りを短くします。
| 取引先要求 | COI表示 | 証券・endorsement | 差分 | 担当 | 修正可否 | 回答文書 | 期限 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 限度額(Products - Comp/Op) | 該当欄の表示 | declarations・残存 | 要求額との差 | 財務・ブローカー | 保険者確認後 | 限度額回答 | 取引先指定日 |
| Additional Insured(completed operations) | remarks記載 | endorsement有無 | 種別・文言差 | 法務・ブローカー | 保険者確認後 | endorsement提出 | 取引先指定日 |
| Waiver of Subrogation | チェック・remarks | 該当endorsement | 裏付け未確認 | 法務 | 保険者確認後 | 条項提出 | 取引先指定日 |
| completed operations継続期間 | remarks記載 | 更新条件 | 年数の相違 | リスク管理 | 要確認 | 継続方針回答 | 取引先指定日 |
差分が残る行は、担当と確認先、期限を明記して社内で共有し、保険者・ブローカーの回答を得た順に管理表を更新してから取引先へ回答します。
差戻し対応は、状況が未整理のままでも進められます。那由他が現状をうかがいながら、どの区分のどの欄を確認すべきかを一緒に整理します。用語や表示の読み方でお困りの際は、下記からお気軽にご相談ください。
よくある質問
Products/Completed Operationsとは何を意味するか
米国型CGLと英文COIの文脈で、引渡し後の製品または完了・放棄後の仕事から自社施設の外で生じた、第三者の身体障害・財物損壊への賠償責任を検討する区分です。IRMIはこれをgeneral liabilityで通常扱われるhazardの一つと説明しています。全世界共通の独立商品名ではなく、該当性は現行証券の定義と事実へ戻して確認します。
Products - Comp/Op AggregateはEach Occurrenceと同じ限度額か
別の欄で、意味も違います。ACORD 25ではEach Occurrenceが一事故あたりの上限、Products - Comp/Op Aggregateが製品・完了後の仕事に起因する賠償の合算枠として別々に並びます。相互に代替せず、COIの表示額は支払済み請求で減り得るため、残存や充足は declarationsと保険者確認へ戻します。
Completed Operationsは製品の引渡し後だけを意味するか
いいえ。Completed Operationsは据付・施工・保守等の仕事が完了または放棄された後の責任を指す側面で、製品の引渡しとは別です。完了の時点は検収日や引渡日など一つの日付だけで自動判定せず、完成・放棄・部分引渡しといった概念を含めて証券の仕事定義で確認します。
COIのProducts - Comp/Op欄が空欄なら補償はないか
空欄だけで補償の有無は確定できません。COIは補償の証拠であって証券を変更・拡張せず、表示の欠落が記入漏れか担保外かは判別できないためです。空欄を見つけたら、被保険者側のブローカーまたは保険者へ戻し、declarationsと約款で担保内容を確認してから判断します。
COIにAdditional Insuredと書けばendorsementは不要か
そうとは限りません。ACORD 25の注意書きにあるとおり、Additional InsuredやSubrogation Waiverは証券条項またはendorsementの裏付けを要し得ます。さらにongoing operations向けとcompleted operations向けは別条項です。必要な文言は保険者・ブローカー・現地法務へ確認し、該当endorsementの本文を取り寄せて照合します。
日本の海外PL保険で米国取引先のCOI要求を満たせるか
商品ごとに条件が違うため、表示や様式だけでは判断できません。東京海上日動やChubbの説明は一社商品例で、米国型CGLやACORD 25と同一条件・同一様式とは限りません。取引先が求めるProducts/Completed Operations欄、限度額、Additional Insured等を満たせるかは、契約文言と証券・endorsementを保険者・ブローカーへ確認します。
参考一次情報・公的資料
- New York State Department of Financial Services「ACORD 25 (2025/12) Certificate of Liability Insurance」(現行様式例)
- New York State Department of Financial Services「Certificates of Insurance」(New York州制度の説明)
- ACORD「Forms Portal」(公式フォームの検索・提供ポータル)
- IRMI「products-completed operations PCO」(米国保険業界の用語解説)
- IRMI「How the Limits Apply in the CGL Policy」(ISO CGL文脈の業界解説)
- 東京海上日動「生産物賠償責任保険」(日本の一社商品例)
- Chubb「海外PL保険」(日本の一社商品例)
情報確認日:2026年7月16日
執筆:中村 祐太朗(那由他保険テクノロジーズ株式会社 Risk & Benefits事業 執行役員/損害保険・生命保険募集人)|編集:那由他保険テクノロジーズ株式会社 編集部|最終更新日:2026年7月16日
本記事は、Products/Completed Operationsと英文COIの限度額欄の読み方についての一般的な情報提供を目的としたもので、法務・会計・税務上の助言や、個別の補償可否・限度額充足の判断ではありません。実際の適用や手続きは商品・約款・契約内容により違いがあり、記載は情報確認日時点の理解に基づきます。最終的な判断にあたっては、保険者・ブローカー・弁護士等の専門家へ確認し、最新情報をご確認ください。